外貨資産への投資で為替ヘッジをすべきか

2017年06月15日

To hedge or not to hedge? Evaluating currency exposure in global equity portfolios

ちょっと英語が難しかったので、ちゃんと理解できているかわかりません。

このレポートによると、外貨資産への投資で為替をヘッジすべきかの判断は、①ポートフォリオのボラティリティ、②ポートフォリオと為替の相関係数、によって決まるとのことです。


① ポートフォリオのボラティリティ

自分の持つポートフォリオのボラティリティが低いほど為替のボラティリティの影響が強くなるのでヘッジしたほうが良いとのことです。

下の表は横軸がポートフォリオのボラティリティ、縦軸がポートフォリオと為替の相関係数ですが、ボラティリティの低いポートフォリオでは為替の相関係数がマイナス(両者が逆に動くため分散効果が働く)でもヘッジすることによってリスクが下がっています。
要は為替のボラティリティは高いので、債券のようにボラティリティの低い資産と組み合わせると、たとえ両者が逆に動いてもリスクが増えてしまうことがあるということです。

このことからレポートでは債券メインのポートフォリオでは為替をヘッジすべきで、ボラティリティの高い株式の比率が高まるにつれ②のポートフォリオと為替の相関の問題を重視すべきとしています。



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全銘柄をPERと成長率で10分すると

2017年05月28日

PER10倍というのは現状でどれくらい安いのだろう?と思ったので、四季報CDを使って全銘柄のPERと売上成長率をランク付けしてみました。

下の表はPERと成長率の最低値、最高値、10分位値です。(PERの計算は時価総額÷経常利益×0.7)
PERの場合は抽出できたのが3394銘柄で、表にある最低値はタカタの3.14倍、1は低い方から339番目(10分の1)に位置するジェスコの9.35倍、2は679番目に位置する大本組の11.6倍という感じです。PERの最高値は赤字の会社です。
成長率の場合は買収などにより最高値と最低値は異常な数値になっています。

PER増収率
最高 3.1745.4%
19.418.4%
211.610.9%
313.77.7%
415.85.9%
518.14.3%
621.03.1%
725.41.8%
832.80.5%
9 53.9-2.6%
最低 -92.4%

現在、PERが10倍を下回る会社の数は以下の416銘柄で全体の12%しかありません。
また、売上成長率が10%を超えるのは全体の2割強といったところです。

僕の中ではPER10倍&売上成長10%のPEG1倍を平凡な普通の会社と評価しているのですが、現在の環境だとこの基準を満たす銘柄すら少ないです。さらにこの少ない銘柄の多くは不動産業と建設業に偏っています。

ある程度の銘柄数に分散投資するのであれば、基準を緩めてやや割高かなと思える銘柄も買っていくしかないのかなと感じます。

為替レートの購買力平価からのかい離率

2017年01月10日

主要国の為替レートが購買力平価からどれくらいかい離しているかを見てみました。

データは、購買力平価(2015年)はOECD、為替レート(2016年12月末)はIMFから取得してます。12月のデータがない国はYahooファイナンスで数字を拾いました。



最近のドル高を反映して、対ドルで高いのは、スイス、デンマーク、ノルウェイ、オーストラリアの4か国だけになっています。
日本は-9.2%の円安。先進国では、イギリス(-13.5%)、ユーロ圏(-19.9%)、韓国(-26.2%)のマイナスかい離が大きいです。

一方で新興国の通貨は総じて高いマイナスかい離です。
これはバラッサ・サミュエルソン効果と思われ、1人あたりのGDPと購買力平価からのかい離率をグラフにすると先進国と新興国のグループにはっきり分かれます。



全体として見ると、先進国ではユーロ圏と韓国が、新興国ではトルコとロシアのかい離が大きい感じです。特にトルコリラは昨年からかなり暴落しており、1人あたりGDP(2万ドル)に比べてかい離率が高くなっています。

あけましておめでとうございます。

2017年01月04日

昨年は為替やBrexitや大統領選といった外部要因に振り回された一年でした。
日経平均は結果的にはややプラスで終わってますが、年末までマイナスが続きあまり上がったという印象がありませんね。

僕の成績も昨年はいまひとつ冴えませんでした。
リーマンショック以後は何かのショックで大きく下げるたびにポジションを売りたがる傾向ができてしまったのですが、これが足を引っ張っています。もう少し無駄な売買を控えなければと思ってます。

ブログは更新したりしなかったりという感じですが、今年はもう少し更新頻度を上げたいなと思っています。
それと現在コメント欄を停止してますが、これは返事を書くのに長時間考えたあげく平凡な2、3言しか書けないという性格のせいです。コメント自体はとてもうれしかったですしモチベーションになりました。ありがとうございました。

購買力平価と実際の為替レート

2016年12月21日

購買力平価と実際の為替レートの推移をグラフにしてみます。
購買力平価はOECDから、為替レートはIMFの年次データです。2016年の為替レートのみ月足の最終データを使いました。

グラフの見方ですが、ドル円に限って上方向が円安・下方向が円高となります。それ以外の通貨は上方向が通貨高(ドル安)・下方向が通貨安(ドル高)です。

・ドル/円



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複合バリュー指標でのスクリーニング

2016年07月27日

「ウォール街で勝つ法則」で成績の良かった複合バリュー指標を四季報CDでスクリーニングしてみた感想です。

複合バリュー指標はPERやPBRといったバリュー指標を複数組み合わせたものです。
具体的には、まず単体指標のスクリーニングで対象銘柄をランク付けし、次に指標ごとのランクを合計してその合計点で割安度を判断するという手順です(PER100点+PBR95点+PCER105点=300点といった感じ)。

「ウォーク街で勝つ法則」では以下の3つの複合指標を検証しています。
・その1 : PBR、PER、PSR、EV/EBITDA、PCFR
・その2 : その1 + バイバックイールド(発行済み株式の変化率)
・その3 : その1 + 株主利回り(バイバックイールド+配当利回り)

四季報でバイバックイールドをスクリーニングしたところいくつか異常値が出てきたので、今回は配当利回りを代わりに使ってスクリーニングしてみました。PBR、PER、PSR、EV/EBITDA、PCFR、配当利回りの複合指標になります。
以下が上位48銘柄です。





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バリューとモメンタムの統合

2016年06月02日

バリューとモメンタムの統合戦略について書かれた文章をいくつか読みました。

まずはなぜ日本市場でモメンタムが機能していないかを考察した Cliff Asness の Momentum in Japan: The Exception That Proves the Rule です。
この論文では、アメリカ、イギリス、ヨーロッパ、日本の4地域のバリューとモメンタムのロングショート戦略を検証しています。

条件は以下のとおりです。
期間 : 1981年7月~2010年12月
対象銘柄 : アメリカ、イギリス、ヨーロッパ、日本の4地域、時価総額の上位90%(2010年末のアメリカで707銘柄。大型株です)。
バリュー戦略 : PBR。3分位で上位と下位のロングショート。
モメンタム戦略 : 直近1か月を除く12か月リターン。3分位で上位と下位のロングショート。
リバランス : 月次。

バリューとモメンタムの結果は以下のとおりすべての地域でプラスのリターンとなっています。ただし、日本はバリューが圧倒的に強い一方でモメンタムのリターンはゼロすれすれでした。また、アメリカのバリューとモメンタムの成績もいまひとつ魅力に欠ける数字とのことです。




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2015年の感想

2015年12月31日

年初の考えとしては、今年は小幅でもプラスで終わればいいかなというものでした。
実際にはTOPIXやJASDAQは10%前後も上昇して終わり、思ったよりもずっと強かった印象です。

自分の成績はやや物足りない数字でした。
最近は暴落恐怖症気味になっており、市場が下がり出すと売り、反発した後に買うという感じになっています。押し目買いや逆張りすべき場面で売っているわけで、明らかにこの取引がパフォーマンスの足を引っ張っています。
ただ、僕の場合はポートフォリオのほぼ100%を株式で運用しているので、大きなリスクを避けるという点ではやむ負えないのかなと思ってます。

不満を言いだせばきりがありませんが、今年も市場が上昇したのは良かったです。来年も大損せずに多少のリターンを取れればいいなと思ってます。

日本株の規模効果と割安株効果

2014年03月26日

Russell/Nomura 日本株インデックスの80年からのデータがダウンロードできたので、規模効果と割安株効果を見てみた。
ちなみにトップ・キャップはインデックスの上位50%、スモールキャップは下位15%とのこと。こちらの図がわかりやすい。


・規模効果

トータルでは小型株のリターンが勝っているが、途中経過を見ると一貫してアウトパフォームしているわけでもない。この指数での規模効果はあまりはっきりしていないように見える。




・割安株効果

こちらはバリュー株の圧勝でほぼ一貫してグロース株を上回っている。ただし、ITバブル時には小型割安株が弱かった。



2000年を基準にしたチャート。小型割安株が強い。




・景気後退時のリターン

X軸の目盛はリセッション開始の月を示す。
景気後退時のリターンを年率換算すると、スモールグロース-11%、スモールバリュー-5%、トップグロース-5%、トップバリュー-3%となった。小型グロース株のリターンが非常に悪い。




・景気拡大時のリターン

年率換算で、スモールバリュー14%、トップバリュー11%、スモールグロース9%、トップグロース5%となった。バリュー株、小型株ほど強いという結果。



国際収支についてのメモ

2010年08月18日

■ 国際収支

経常収支、資本収支、外貨準備の増減、から構成される。


○ 経常収支

貿易収支、サービス収支、所得収支、経常移転収支、から構成される。

・貿易収支・・・自動車などの財貨の取引

・サービス収支・・・旅行・輸送などのサービス取引

・所得収支・・・対外金融債権・債務の利子・配当金

・経常移転収支・・・国際機関への分担金や贈与・寄付等



○ 資本収支

資本収支は、居住者にとって資産となる取引を計上する「資産」と居住者にとって負債となる取引を計上する「負債」に分けて発表されている。
例えば、資産サイドの直接投資-26052は、海外子会社の設立や増資等居住者による対外直接投資が26052億円行われたことを示す。負債サイドの直接投資14002は、海外投資家から日本に14002億円の直接投資が行われたことを示す。

資本収支は、投資収支とその他資本収支にわけられる。

・投資収支・・・居住者と非居住者の間の金融債権・債務の移動に関する取引。「直接投資」「証券投資」「その他投資」の3項目ある。



○ 外貨準備増減

通常は介入がなければ大きく動かない。



○ 経常収支と資本収支の関係

経常収支+資本収支+外貨準備増減+誤差脱漏=0

経常収支=資本収支+外貨準備増減 (誤差脱漏を除く)

経常収支と資本収支は表裏の関係にある。
経常収支が黒字であれば、それと同額の資本が海外に流出するか、外貨準備が増加する。



■ 国民経済計算との関係

① GDPの純輸出は、国際収支の貿易・サービス収支にあたる。

GDP=消費+投資+政府支出+純輸出

GDP=内需(消費+投資+政府支出)+外需 (純輸出)

GDP=内需+「貿易・サービス収支」


② GNPはGDPに所得収支を加えた数字。

GNP=GDP+「所得収支」

GNP=内需+「貿易・サービス収支」+「所得収支」


③ GNPに経常移転収支を加えると総国民可処分所得となる。

総国民化処分所得=GNP+「経常移転収支」

総国民化処分所得=内需+「貿易・サービス収支」+「所得収支」+「経常移転収支」

総国民化処分所得=内需+「経常収支」



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