リチウム銘柄のニュース

2018年02月05日

・SQM

1月18日にCorfo(チリの産業振興公社)との新たなライセンス契約に合意しました。
衝撃的だったのが現在の年間生産量50~60ktLCEを2025年までに216ktLCEまで拡大できるという点です。2016年の世界のリチウム供給量が170ktLCEくらいなのですごいインパクトです。
これを受けて供給過剰懸念からリチウム関連株が激しく売られています。

このニュースについての解説記事をいくつか読んだかぎりでは、まずは短期的(2~3年くらい?)には影響はないという意見が多いです。増産するには新たにプラントを作る必要がありますし、塩湖からリチウムを作るのには1年以上の時間がかかるためです。

一方で中長期的にどうなるかというと意見が分かれそうです。将来的なリチウム需要は非常に大きいのでこれくらいの供給増加は吸収できるという人もいますが、今後のリチウム生産は既存の企業の増産によって賄われ新興企業には厳しくなるという人もいます。

どの意見が正しいのかはわかりませんが、今後のリチウム株についてはリチウム価格次第だと思います。供給過剰懸念でリチウム株が売られるのは去年もありましたが、リチウム価格がじりじりと上げたため株も秋からラリーしました。
今年は新たに Tawana Resource、Altura Mining、Pilbara Minerals が生産を開始する予定です。これによってリチウム価格がどうなるかが注目されると思います。


・Orocobre

1月15日に豊田通商が15%の株式を取得することを発表しました。豊田通商はオロコブレが生産している Olaroz プロジェクトのパートナーで25%の権益を持ちます。

資金は Olaroz の生産量拡大に投資されるとのことで、キャパシティを現在の17,500tLCEから42,500tLCEに拡大するとのことです。


・Pilbara Minerals

中国の長城汽車からの出資とオフテイク契約を発表しました。自動車会社によるリチウム銘柄への直接投資は初めてです。出資はピルバラの3.47%になるそうです。


・Nemaska Lithium

1月に新しいFSが出ました。
鉱山寿命が27%増加して33年に延長されました。また、税前NPV8%も76%増加して3.3十億カナダドルになりました。リチウム価格の前提は、水酸化リチウム14,000ドル/t、炭酸リチウム11,719ドル/tです。
現在の時価総額は600百万カナダドルです。


・Lithium Americas

1月25日にニューヨーク証券取引所に重複上場しました(ティッカー : LAC)。アメリカ市場で初となるリチウム専業の会社です。リチウムアメリカは他の銘柄と比べても激しく売られており、株価はピークから4割以上も下げています。



・Lithium X

中国企業のNextViewが1株2.61カナダドルで買収すると発表しています。2月6日に株主の承認を待ちます。


・Critical Elements

ヘルムAGとの戦略パートナーシップを解消しました。
FSから60日以内にオフテイク契約を結ぶ契約でしたが、これが結ばれませんでした。


・Bacanora Minerals

12月にFSが出ました。
税後NPV8%は802百万USドルです。年間生産量はステージ1が17.5ktLCE、ステージ2が35ktLCE、生産コスト3,910ドル/t(副産物のクレジットを引いて3,418ドル)、年間EBITDA229百万ドル、ステージ1のCAPEX420百万ドル、ステージ2のCAPEX380百万ドル、LCE価格11,000USドル/tの前提です。
現在の時価総額は248百万カナダドルです。


・Neo Lithium

1月にPEAが出ました。
税後NPV8%は1.2十億USドルです。年間生産量35ktLCE、採掘寿命20年、生産コスト2,791ドル/t、年間EBITDA310.1百万ドル、CAPEX490.2百万ドル、LCE価格11,760USドル/tの前提です。
現在の時価総額は204百万ドルです。

レアアースの需給と生産会社

2018年01月10日

EVの普及によって需要増加が予想されるレアアースについてです。

UBSのレポートによると、EV(シボレーボルトEV)普及率100%の世界でのレアアースの需要の増加率はリチウムやコバルトに次ぐ大きさとなっています。




レアアースはEVのモータに使われる永久磁石に使用されます。Alkane Resources の資料によると磁石用のレアアースの需要は全体の27%を占めています。



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コバルトの需給と生産会社

2017年12月28日

EVの普及によって需要増加が予想されるコバルトについてです。

UBSのレポートによると、EV(シボレーボルトEV)普及率100%の世界でのコバルト需要の増加率はリチウムに次いで大きい値になっています。



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新興リチウム開発会社

2017年10月17日

アルベマーレのプレゼン資料に現在開発が進んでいるリチウムプロジェクトの一覧表がありました。PFS(Preliminary Feasibility Study : 予備的な実行可能性調査)より上の段階のプロジェクトが掲載されています。


※2017年3月の資料ですが、それでも名前が変わったもの(Kings Valley→Nevada Project)や売却による移動(Orocobre Salinas Grandes→LSC Lithium)があります。

同様の表はリチウムアメリカのプレゼン資料にもありました。



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リチウムの需給

2017年10月13日

Fortune minerals のプレゼンに100%EVの世界でどの金属の需要が増えるのかというグラフがありました。

これを見ると、リチウム、コバルト、レアアース、グラファイトといった金属へのインパクトが大きいです。
ニッケル、銅、マンガン、アルミもプラスですが、メジャーな金属で市場が大きいためかインパクトは弱いです。



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リチウムイオン電池株の電池比率

2017年09月15日

リチウムイオン電池の関連銘柄として名前が挙がっている会社の電池セグメントの比率を見てみました。
市場シェアなどの情報はこちらを参照にさせてもらいました。

電池材料を含むセグメントの全体への比率は下表です。数字は直近の通期決算のものです。電池材料単体のセグメントと思われる場合はセグメント名の前に〇をつけています。



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Lithium X Energy(CVE:LIX)

2017年09月12日

カナダ上場のリチウムジュニアです。
アルゼンチンのサル・デ・ロサンゼルスを旗艦プロジェクトとして持ちます。


〇 Sal de Los Angeles プロジェクト

リチウムトライアングルに位置する湖です。

周辺には、アルバマーレとSQMのアタカマ、オロコブレのオラロス、リチウムアメリカのチャウチャリ-オラロス、ギャラクシーのサル・デ・ビダなどの湖が点在しています。



リチウムXの持ち分ですが、2017年6月にパートナーの50%を取得したことで現在は100%となっています。

資源量は予測資源量(Indicated&Inferred Resource)も含めて約2mtLCEです。これは周囲の湖に比べるとやや小規模です(たとえばギャラクシーのサル・デ・ビダは7.2mtLCE)。

現在は生産処理施設の建設中という段階です。

今後のスケジュールは、2017年下半期にPFS(予備的な実現可能性調査)、2018年にF/S(実現可能性調査)、2019年に生産開始(年間15ktLCE)という予定です。


〇 その他のプロジェクト

サル・デ・ロサンゼルス以外のプロジェクトは、クレイトン・バレーとアリサロ湖があります。

クレイトン・バレーはネバダ州のシルバーピーク(アルバマーレが生産中)周辺の土地で、予測資源量は816,000トンLCEとのことです。リチウムXが19.99%を保有するピュア・エナジー・ミネラルズが開発しているです。

アリサロ湖はリチウムトライアングルに位置する世界でも最も大きな塩湖のひとつとのことです。ただ、まだ初期段階でありHPにも簡単な説明しかありません。


〇 バランスシート

リチウムXのバランスシートは下表です。26百万カナダドルのキャッシュがあります。有利子負債はありません。




〇 バリュエーション

株価は2.13カナダドルで時価総額は181百万カナダドル(150百万USドル)と小型の会社です。

サル・デ・ロサンゼルスの持ち分が100%であるためフル生産が実現すればかなりの規模になりそうですが、実現可能性調査、資金調達、オフテイク契約といったハードルが控えているので時価総額は低いのでしょう。リスクの高い会社です。

Lithium America(TSE:LAC)

2017年09月12日

カナダ上場のリチウム開発会社です。アルゼンチンのリチウムトライアングルに位置するカウチャリ-オラロスを旗艦プロジェクトとして持ちます。
その他にはネバダプロジェクトもありますが、まだ初期段階でHPにも予想される資源量が書いてあるくらいです。

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Galaxy Resources(ASX:GXY)

2017年09月12日

オーストラリアのリチウム開発会社です。

マウント・キャトリン(オーストラリア、鉱石、生産中)、サル・デ・ビダ(アルゼンチン、塩湖)、ジェームス・ベイ(カナダ、鉱石)という3つのプロジェクトを持ちます。いずれも100%の権益です。


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Orocobre(ASX:ORE)

2017年09月07日

アルゼンチンのオラロス湖でリチウムを生産している会社です。

リチウム銘柄としてはアルベマーレやSQMが有名ですが、どちらも専業の会社ではありません。
また、リチウム専業の会社はオーストラリアやカナダの市場に多く上場していますが、そのほとんどは開発の初期段階で生産を開始していません。

オロコブレはリチウム専業かつ生産を開始している数少ない会社です。

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