複合バリュー指標でのスクリーニング

2016年07月27日

「ウォール街で勝つ法則」で成績の良かった複合バリュー指標を四季報CDでスクリーニングしてみた感想です。

複合バリュー指標はPERやPBRといったバリュー指標を複数組み合わせたものです。
具体的には、まず単体指標のスクリーニングで対象銘柄をランク付けし、次に指標ごとのランクを合計してその合計点で割安度を判断するという手順です(PER100点+PBR95点+PCER105点=300点といった感じ)。

「ウォーク街で勝つ法則」では以下の3つの複合指標を検証しています。
・その1 : PBR、PER、PSR、EV/EBITDA、PCFR
・その2 : その1 + バイバックイールド(発行済み株式の変化率)
・その3 : その1 + 株主利回り(バイバックイールド+配当利回り)

四季報でバイバックイールドをスクリーニングしたところいくつか異常値が出てきたので、今回は配当利回りを代わりに使ってスクリーニングしてみました。PBR、PER、PSR、EV/EBITDA、PCFR、配当利回りの複合指標になります。
以下が上位48銘柄です。





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木材と金でマーケットタイミング

2016年07月23日

木材価格と金価格によるマーケットタイミング戦略を解説した Lumber: Worth Its Weight in Gold を読みました。

なぜ木材?と思ってしまいますが、これは木材価格がアメリカ景気循環の先行指標である住宅市場の活動に対して敏感に反応するからという理由です。
下のグラフはレポートに掲載されていた建築許可件数とリセッションのグラフです。60年代後半や2000年始めなどあまり一致していない時期もありますが、住宅市場と景気循環についてはよそでも取り上げているのを見るので、基本的には先行指標として機能しているのかなと思います。



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3299 ムゲンエステート

2016年07月13日

○ 事業

中古不動産の買い取り・再販。首都圏1都3県に特化とのこと。

居住用マンションと投資用のマンションの両方を扱っています。
個人投資家向け説明会の動画によると、居住用と投資用の両方をやるのはなかなか難しいそうです。投資用マンションの会社からすると居住用マンションは金額が小さく、居住用マンションの会社が投資用マンションを扱おうとすると融資がなかなかつかず小額のスタートになってしまうとのことです。

同業他社。投資用マンションは、トーセイ、サンフロンティア不動産、オープンハウスなど。居住用マンションは、インテリックス、イーグランド、スターマイカーなど。


○ 業績

過去3年は5割前後の売上の伸びです。今期は28%増収・19%経常増益の予想。
1Qは41%増収・31%経常増益と好調でした。1Q末で在庫は前年比4割以上の増加しています。

12/1213/1214/1215/1216/12(予)
売上高 12,877 20,830 30,175 45,70658,397
経常利益3821,9743,0765,5736,632
純利益2251,1271,7593,3824,185


セグメントを見ると、近年は投資用不動産に注力しており居住用不動産は横ばいとなっています。

居住用不動産は15%の粗利が取れるものしかやらないそうです。最近は仕入れ価格が上昇しているため深追いしない方針とのこと。

投資用不動産の販売件数と販売単価はともに上昇トレンドですが、今年は販売件数が横に対して販売単価が大幅上昇という計画です。10億円を超える物件を扱うなど大型化を進めています。
なお海外投資家向けの売上は2015年が20%ほどでしたが、16年1Qは12.5%に下がっています。国内向け販売が堅調であることが理由のようです。





○ 財務(16年1Q時点)

短期借入は現預金と同じくらいです。借入総額はかなり大きいですが、業種が不動産なのである程度は仕方ないと思います。今年の初めに増資をしています。

現預金 7515
販売用不動産 36825

短期借入 5200
1年以内の長期 2890
長期借入 23456


○ 市場

中古不動産市場は緩やかに拡大中とのことです。
日本は欧米に比べると中古住宅の割合が低いことから市場の拡大が期待できるという意見はよく目にします。ただ、けっこう昔から聞く話のわりに現在まであまり状況が変わっていないので、本当にそういった変化が起きるのかはよくわかりません。



より問題なのが投資用不動産の先行きですが、こちらの方はいまいちよくわかりませんでした。
いくつかのレポート(こことかここ)を見ると、キャップレートはリーマンショック前の水準に低下しているものの、金利も下がっているためイールド・スプレッドはそれほど低下していないといった感じのようです。


○ 感想

中古マンションを再生して売っている会社かと思っていたのですが、現在は投資用不動産がメインになっています。最近は物件の大型化を進めているため不動産流動化銘柄とあまり区別がつきにくくなっている気がします。

今後の業績は市況次第ということになるのかなと思います。
海外投資家向けの投資用不動産の売上が1~2割あるので円高はマイナスになりそうです。金利の低下はプラス要因でしょう。

銀行から借入を行って物件を買うという構造なので、市況が悪化した時には注意が必要になりそうです。

PERは5倍程度です。成長率も高く1Qも良好なのを考えるとかなり割安感があります。ただ、不動産セクターは割安な銘柄が多いです。



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