確定拠出年金用インデックスファンド(SBI証券)のトレンド 9月末

2017年09月30日

確定拠出年金(SBI証券)でトレンドフォローを行うために調べた各種アセットクラスを対象としたインデックスファンドの年間リターンです。

過去1年は株式クラスの圧勝です。先進国>新興国>日本の順にリターンが良くなっていますが、過去6カ月では日本が、過去3カ月では新興国の成績が良いです。

全体で見るとリスク資産のリターンが良いのですが、国内リート債券だけが下回るマイナスリターンになっています。今日の日経新聞によると「毎月分配型などの投資信託の売りが続いている」そうです。

資産クラス投資信託過去1年
先進国株式DCニッセイ外国株式インデックス32.0%
新興国株式SBI-EXE-i新興国株式ファンド31.6%
日本株式三井住友・DC日本株式インデックスFS29.0%
先進国株式(ヘッジ)日興・インデックスファンド海外株式ヘッジあり16.0%
海外リートSBI-EXE-iグローバルREITファンド14.0%
コモディティダイワ/RICIコモディティ・ファンド11.4%
海外債券三井住友・DC外国債券インデックスファンド11.0%
ゴールド三菱UFJ純金ファンド6.7%
日本債券三菱UFJDC国内債券インデックスファンド-1.7%
海外債券(ヘッジ)日興・インデックスファンド海外債券ヘッジあり-4.0%
国内リートDCニッセイJ-REITインデックスファンド-6.4%

※各資産クラスを代表するインデックスファンドは手数料が安いものを優先していますが、価格データが1年以上あるファンドのみを対象にしています。
※分配金も含めたリターンです。
※SBI-EXE-iグローバルREITファンドはファンズオブファンズです。
※三菱UFJ純金ファンドは1540純金上場信託を主要投資対象としています。

個別株に投資するなら超小型株

2017年09月22日

Micro Caps, Factor Spreads, Structural Biases, and the Institutional Imperative

ファクター投資は大型株よりも小型株、小型株よりも超小型株(マイクロキャップ)で有効だという話です。

・1982年~2016年の期間では、超小型株のバリュー・モメンタムのロング・ショートプレミアムは大型株の2倍以上、クオリティ(Financial strength, Earnings quality, Earnings growth)のプレミアムは大型株の3~4倍になる。

・より現実的なロングオンリーポートフォリオでは、超小型株のリターンは大型株を下回るものの、クオリティを調整(クオリティスコアの下位10%を除く)すると大型株を上回る。さらにモメンタムやバリューを加えると大幅に成績が向上する。マイクロキャップ+クオリティ+バリューは大型株を8%上回る20.3%の年間リターン。

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ヨーロピアンメタルズ(ASX:EMH)

2017年09月16日

チェコとドイツの国境に位置する Cinovec プロジェクトを持つ会社です。Cinovec は世界最大級のスポジュメン(リチウムを含む鉱石)の資源量を誇り、ヨーロピアンメタルズはこのプロジェクトの100%の権益を持ちます。

HPに開示されている資源量はこちらです。7mtLCE(inferred含む)という資源量はヨーロッパで最大、塩湖以外では世界で4番目に大きいそうです。また、探索によりさらに3.4mt~5.3mtLCEのアップが見込めるとのことです。



他プロジェクト(塩水系以外)との資源量の比較はこちら。



現在の状況は Preliminary Feasibility Study が完了し、Definitive Feasibility Study の結果を2018年に待つ段階です。

PFSの結果はこちらです。



生産コストは3,483ドルと非常に低く、会社資料ではオロコブレの Olaroz よりも低い水準になっています。
Cinovec のスポジュメングレードは低いものの、錫などの副産物により低コストになるようです。



ちなみにこちらの記事によるとPFSのNPVは期待を下回る数字だったとのことですが、これはあくまでも概測資源量(Indicated resource)の9.9%に対してであるため今後の上方修正が期待できるとの話です。
なお、順調にいけば生産開始は2019年2Qの予想とも書かれています。

現在、株価は0.8オーストラリアドル、時価総額は62百万オーストラリアドル(約50百万USドル)です。
資源量に比べると極めて低い時価総額ですが、Definitive Feasibility Study の結果がまだで、資金調達やオフテイク契約もないため生産までのリスクが高いのが原因でしょう。

リチウムイオン電池株の電池比率

2017年09月15日

リチウムイオン電池の関連銘柄として名前が挙がっている会社の電池セグメントの比率を見てみました。
市場シェアなどの情報はこちらを参照にさせてもらいました。

電池材料を含むセグメントの全体への比率は下表です。数字は直近の通期決算のものです。電池材料単体のセグメントと思われる場合はセグメント名の前に〇をつけています。



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リチウムXエナジー(CVE:LIX)

2017年09月12日

リチウムトライアングルに位置する Sal de Los Angeles が旗艦プロジェクトです。周囲はこんな感じです。



資源量は予測資源量(Inferred Resource)も含めて約2mtLCEです。周囲の湖に比べると比較的小規模です(たとえばギャラクシーの Sal de Vida は7.2mtLCE)。

今後のスケジュールは、2017年下半期に予備的な実現可能性調査(pre-feasibility study)の結果、2018年にフィージビリティ・スタディの結果、 2019年にフル生産(年間15ktLCE)開始です。

リチウムXの Sal de Los Angeles に対しての持ち分ですが、2017年6月にパートナーの50%を取得したことで現在は100%となっています。

これ以外のプロジェクトとしては Clayton Valley と Arizaro salar があります。

Clayton Valley はネバダ州の Silver Peak (アルバマーレが生産中)周辺の土地です。予測資源量は816,000トンLCEとのこと。リチウムXが19.99%を保有する Pure Energy Minerals が開発しているみたいです。

Arizaro salar はリチウムトライアングルに位置する世界でも最も大きな塩湖のひとつです。ただ、まだ初期段階でありHPにも簡単な説明しかありません。

リチウムXのバランスシートはこちらです。26百万カナダドルのキャッシュがあります。



株価は2.13カナダドルで時価総額は181百万カナダドル(150百万USドル)となっています。オロコブレ、ギャラクシー、リチウムアメリカなどと比べるとかなり小さいです。
Sal de Los Angeles の持ち分が100%であることからフル生産が実現すればそれなりの売上になりそうですが、採算性調査、資金調達、オフテイク契約といったリスク要因が解消されていないため時価総額は低めなのかなと思います。

リチウムアメリカ(TSE:LAC)

2017年09月12日

アルゼンチンの Cauchari-Olaroz が旗艦プロジェクトです。オロコブレの Olaroz の隣です。
この湖はウユニ湖とアタカマ湖(SQM&アルバマーレ)に次いで世界で3番目の資源量を誇るとのことです。

生産開始は2019年の予定で年間25ktLCE、2021年に年間50ktLCEを目指しています。リチウムアメリカの持ち分は45.75%なので、フル生産が実現すれば年間22~23ktLCEの売上となりそうです。オロコブレの Oraloz (35ktLCEの66.5%)やギャラクシーの Sal de Vida (25ktLCEの100%)と同レベルです。

フィージビリティ・スタディの結果は2017年3月に出ており、HPにわかりやすい表となっています。



リチウム価格によるEBITDAも掲載されており、価格によって業績が大きく変わることも示されています。



プロジェクトのパートナーは同じく45.75%を持つSQMです。また、Gangfeng Lithium と Bangchak Petroleum から出資を入れることで資金調達とオフテイク契約も済ませています。生産までの各種リスクは低いです。

他にはネバダプロジェクトもあるもののまだ初期段階です。HPには予想される資源量が書かれているくらいです。

株価は1.4カナダドルで時価総額は612百万カナダドル(505百万アメリカドル)。オロコブレやギャラクシーの2/3ほどです。生産開始が2019年になるのが原因かなと思います。

ギャラクシーリソースズ(ASX:GXY)

2017年09月12日

Mt Cattlin(オーストラリア、鉱石、生産中)、Sal de Vida(アルゼンチン、塩湖)、James bay(カナダ、鉱石)という3つのプロジェクトを持つ会社です。いずれも権益は100%です。

・Mt Cattlin

2016年に生産開始。2017年上半期の生産量は56,465トン(6月単月は年率換算で170,000トン)、鉱石グレード5.6%、リカバリーレート61%、平均販売価格645USドル(今後は2017年契約の830~905USドル/トンになる)、生産コストは391ドル(6月単月は334ドル)でした。2017年のガイダンスは生産量120,000トンです。

販売価格850ドル、生産コスト350ドル、販売量160,000トン(プラントのキャパシティ)で単純計算すると80百万ドルのEBITDAとなります。

鉱石(スポンジュメン)の販売量をLCEにしてみると、160,000トン×グレード5.6%×リカバリーレート61%×2.47(ここによるLi2O→Li2CO3換算値)で13,500トンになります(計算が合っているかはわかりませんがここを参照)。

EBITDAや販売量はオロコブレの Olaroz (フェーズ1)に近いです。ただ、鉱山寿命は18年程度と短いです。

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オロコブレ(ASX:ORE)決算

2017年09月07日

2017年6月期の決算が出ていました。

オロコブレはアルゼンチンのオラロス塩湖でリチウムを生産している会社です。オラロスプロジェクトのパートナーは豊田通商でオロコブレはプロジェクトの66.5%の権益を持ちます。リチウムジュニアとしてはいち早く生産までこぎつけた会社です。

2016-17年の生産量は11,862トンLCE(炭酸リチウム換算)、販売量は12,296トンLCEでした。

平均の販売価格は9,763ドル/トンでコストは3,710ドル/トンでした。リチウム価格の上昇から17年4-6月期の販売価格は10,696ドル/トンまで上がっています。

オロコブレ本体の業績は、売上97.2百万ドル、EBITDA39百万ドル、純益19.4百万ドルでした。
資産売却益が14.8百万ドル、減損が8.1百万円ドルあります。



バランスシートにはキャッシュが54.3百万ドル、短期借入43.7百万ドル、長期借入92.2百万ドルあります。

18年のガイダンスは14,000トンLCEです。

オラロスプロジェクトの確認されている埋蔵量は6.4mtLCEで、フェーズ2により35,000トンまで生産量を拡大できるとのことです。

オラロスプロジェクト以外としては、Advantage Lithium の35%(オラロツ近郊のCauchari Project の共同開発)を持つほか、子会社の Borax Argentina がホウ素などを生産しているそうです。

会社の株価は3.89オーストラリアドルで時価総額は818百万オーストラリアドルです(653百万USドル)。

ガイダンスと実績の数字を使い、14,000トンの販売、販売価格11,000ドル、コスト3,710ドル、減価償却と利払い13百万、税率35%で計算すると、利益は31百万ドルとなります。PERは21倍。
販売量が35,000トンまで増えると利益97百万ドルでPERは6.7倍となります。

ただ、バリュエーションはリチウム価格によって大きく変わってきます。リチウム価格を8,000ドルから13,000ドルに変えるとバリュエーションも下のように変化してしまいます。

生産量リチウム価格
13,00012,00011,00010,0009,0008,000
14kt15.117.621.026.134.450.4
35kt5.15.86.78.09.712.6

今後のリチウム価格は需給次第だと思いますが、一般的には供給過剰気味という予想が多いようです。下のグラフはオロコブレの資料ですが、リチウムの供給は大幅に増える見通しになっています。
ただ、EVにおけるリチウムの使用量が非常に大きいため、普及が想定以上に進んだ場合は供給不足になることもあり得そうです。結局はEVの普及率次第ということろでしょう。



会社のバリュエーションに特別な割高感や割安感はないと思います。
アルバマーレやSQMのPER40倍前後と比べると低いですし、順調に生産量を拡大できれば株価の上昇余地も増えそうです。

CAPEレシオが高い理由

2017年09月01日

CAPEレシオが割高に見える理由を説明している記事を2つ読みました。1つはマクロの経済環境からの説明、もうひとつは会計基準の変更などによる説明でどちらも説得力があるように思えました。たぶんこれらの要因が組み合わさった結果として現在のCAPEの数字になっているのかなと思います。


〇 Why Are Stock Market Prices So High?

企業の利益率、インフレ率、GDP成長率のボラティリティ(成長率そのものではない)の3つの指標によってCAPEの数字をよく説明できる(相関係数0.81)そうです。
さらにリセッションのオンオフと10年国債金利を加えることでモデルとの相関が0.9にまで上がるとのことです。



著者によると企業の利益率とインフレ率が最も重要な要素になります。
利益率については平均回帰する性質があるにもかかわらず投資家は常に高い数値を好むとのこと(利益率が高いほどCAPEも高くなる)。
インフレは低すぎない限りは安定的で低い方が良いそうです。CAPEとインフレ率の関係については他の場所でも解説されているのをみます。

著者の結論は、マーケットの大きな下落には大幅な利益率の悪化かインフレ率の上昇、もしくはそれらのコンビネーションが必要になるだろうとものです。


〇 Swedroe: Wait & You’ll Likely Miss Out

会計基準の変更などの点を調整するとCAPEは異常に高いというわけではないという話です。

・昔に比べるとFEDによる経済ボラティリティは低下しているし、SECによる投資家保護もある。

・アメリカが豊かになり資本が乏しくなくなった。他の条件が同じであれば豊富な資本は割安な価格と高バリュエーションをもたらす。

・2001年の会計変更によってのれんや無形資産の償却が必要なくなった。これはCAPEレシオを4ポイント押し下げる。

・配当性向の低下。内部留保が大きくなれば理論的には成長率が高まる。

・流動性の向上やETFの普及などによるコストの低下。

・CAPE10には08~09年の金融危機の数字が含まれている。CAPE10は30倍という数字だがCAPE8で計算すると27倍になる。


確定拠出年金用インデックスファンド(SBI証券)のトレンド 8月末

2017年09月01日

確定拠出年金(SBI証券)でトレンドフォローを行うために調べた各種アセットクラスを対象としたインデックスファンドの年間リターンです。

過去1年は株式クラスの圧勝となっています。新興国>日本株>先進国株の順にリターンが良いです。過去6カ月でも3カ月でもこの傾向は同じです。
また、過去1年で見ると円安のためヘッジ付き商品のリターンは落ちます。

資産クラス投資信託過去1年
新興国株式SBI-EXE-i新興国株式ファンド28.7%
日本株式三井住友・DC日本株式インデックスFS24.0%
先進国株式DCニッセイ外国株式インデックス23.1%
先進国株式(ヘッジ)日興・インデックスファンド海外株式ヘッジあり12.6%
海外リートSBI-EXE-iグローバルREITファンド7.8%
海外債券三井住友・DC外国債券インデックスファンド7.7%
コモディティダイワ/RICIコモディティ・ファンド5.3%
ゴールド三菱UFJ純金ファンド4.4%
日本債券三菱UFJDC国内債券インデックスファンド-1.3%
海外債券(ヘッジ)日興・インデックスファンド海外債券ヘッジあり-3.4%
国内リートDCニッセイJ-REITインデックスファンド-4.6%


※各資産クラスを代表するインデックスファンドは手数料が安いものを優先していますが、価格データが1年以上あるファンドのみを対象にしています。
※分配金も含めたリターンです。
※SBI-EXE-iグローバルREITファンドはファンズオブファンズです。
※三菱UFJ純金ファンドは1540純金上場信託を主要投資対象としています。


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