割安株のスクリーニング(PER6倍以下) 5月23日

2017年05月23日

四季報CDで割安株をスクリーニングしました。今期予想PERが6倍以下の銘柄という条件で、PERの計算には週足時価総額/(今期予想の経常利益×0.7)を使っています。

抽出されたのは銘柄のうち、訴訟リスクのある銘柄(タカタ)、一時的な利益でかさ上げされている銘柄(スカラ)、少数株主損益が大きく純益PERが6倍を超えてしまう銘柄(八千代工業、日鉄バルブ、やまや、タカギセイコー)を除いたのが下の銘柄です。



※今期売上・経常は前年比の成長率。
※EV/EBITは、(時価総額+有利子負債-現金同等物)/今期経常利益で計算しています。
※RODは、(有利子負債-現金同等物)/(今期経常利益×0.7)。ネットの有利子負債が利益の何年分あるかという数字です。

業種別に見ると、不動産業と建設業が多いです。

・不動産業
ファーストブラザーズ、ビジネスワンH、セントラル総合開発、ヨシコン、エムジーホーム、シノケン、ムゲンエステート、和田興産。

首都圏のマンションは価格高騰のため契約率が悪化し在庫が増加しています。しかしながら、各社の決算はそれほど悪化していません。エスリード、プレサンスのように今期2割の増収増益予想の会社も多いです。また、サブリースの問題が取り上げられましたが、シノケンの1Qも3割増収増益と好調を維持しています。
全体的に不安を感じさせるニュースと好調な決算との間にややギャップがある気がします。

売上の伸びが高いのは、ファーストブラザーズ、エムジーホーム、シノケン、ムゲンエステートあたり、配当利回りは和田興産の3.8%が高いです。
他にスクリーニングには入ってきませんでしたが、日本エスリードの予想PERが6倍前後になっており会社の信頼性からすると割安感があるかなと思いました。


・建設業
高田工業所、常磐開発、佐藤渡辺、美樹工業、大末建設。今期減益予想の会社が多いため銘柄数は少なくなりました。

パッと見て良かった(悪くなかった)のは常磐開発で、今期予想が売上高+15%、経常利益-12%と震災需要終了という話からすると悪くない数字を出しています。予想PER4.4倍。繰越高は+39%の増加で配当利回りも3.9%あります。

佐藤渡辺の今期予想は売上高+13%の増収、経常利益-9%の減益です。予想PER4.4倍。次期繰越高は14%の増加です。

美樹工業の1Qは、売上高-1%の減収、経常利益+1%の増益でした。2Qの経常利益は前年比-68%の減益で中間予想を達成できます。ただし、昨年2Qは例年に比べても好決算だったので、好調なのかどうかはいまひとつ自信ないです。予想PER5.2倍。

大末建設の今期予想は、売上高-9%の減収、経常利益-28%の減益です。繰越高も-9%と減少しています。この会社は4年連続上方修正しているので控えめな予想数値かもしれません。予想PERは5.25倍。配当利回りは2%です。


不動産業、建設業の他の銘柄です。

・3422 丸順
自動車用プレス部品、金型、ホンダ向け8割。米、中国、タイに拠点。埼玉工場と米国は撤退方針

実績は、売上高-18%の減収も経常利益は前年比2倍以上。日本及び中国で構造改革による固定費削減や製造原価低減が進んだとのこと。

今期予想は、売上高-22%の減収、経常利益+4%の増益。リーマンショック前を含めて最高益の予想です。
売上が減少しているのは米国からの撤退が理由のようです。中国での売上・利益が大きい会社です。

予想PER5.2倍。配当ありません。有利子負債が大きいです。


・3286 トラストホールディングス
駐車場中堅。マンションやウォーター事業などに多角化。

2Qまで赤字でしたが3Qに黒字化しています。経常利益の進捗率は53%です。
主力の駐車場は減収ながら13%の増益でした。不動産が3Qに大幅黒字化したのが大きいです。駐車場事業は安定しているので、不動産事業に左右されるといった感じです。
ここ3年は強気な予想を出して下方修正するというパターンとなっています。

予想PER5.4倍。配当利回り3.75%。有利子負債が大きいです。


・5021 コスモエネルギー
石油元売り大手。アブダビ政府系が筆頭株主で、上流開発に強い。15年10月に持株会社体制移行

今期予想PER7.3倍(経常利益ベースでは4.5倍)。
在庫影響を除く経常利益は640億円とのことなので、これを経常利益としてPERを計算すると4倍以下になりますが・・・。
石油の会社は原油価格や為替に左右されるためちょっとわかりにくいです。
配当利回り2.9%。


・9171 栗林商船
内航大手。北海道と東京、大阪間が主航路。

実績は、売上高横、経常利益+33%の増益でした。
今期予想は、売上高+1%の増収、経常利益-16%の減益です。
過去数年で売上の成長はありません。
予想PER4.4倍。配当利回り1.3%。


・7229 ユタカ技研
ホンダ直系の排気系、駆動系部品メーカー。欧米アジアに生産拠点。2輪用部品も強化中

実績は、売上高-5%の減収、経常利益-16%の減益でした。
今期予想は、売上高+3%の増収、経常利益+6%の増益です。
為替レートは1ドル110円を想定とのこと。
予想PER5.87倍。配当利回り2.6%。

売上の成長はありません。リーマンショック前よりも約3割少ないです。経常利益率は今期7.4%の予想で2016年の8.1%には及ばないものの高水準です。2006年以降の平均は5.1%です。
セグメント利益は中国が大きく81億(全社120億)となっています。


・7212 エフテック
ホンダ系部品会社。サスペンション、サブフレーム等足回り部品に強み。ホンダ向けが約8割

実績は、売上高+1%の増収、経常利益+17%の増益でした。
今期予想は、売上高+6%の増収、経常利益+3%の増益です。
為替レート1ドル108円を想定。
予想PERは5.7倍。配当利回り1.47%+1000円分のクオカード。

売上はリーマン前を上回り右上がりに上がっています。経常利益率は3.5%と最高水準の5.3%より下です。
セグメントの売上は北米が半分以上ですが、利益はアジアが最も多く38億(全社77億)となっています。
有利子負債が多いです。


・9964 アイテック
関東、東海が地盤の鋼材流通大手。北陸にも進出。鋼材加工、鉄骨工事を併営。JFEと密接

実績は、売上高-3%の減収、経常利益+29%の増益でした。
今期予想は、売上高+9%の増収、経常利益+3.5%の増益です。
ここ2年のセグメント利益は鋼材と鉄骨工事請負が半々くらいです。
予想PER5.5倍。配当利回り2.5%。

決算書に書かれているキーワードは、中国における鉄鋼産業の過剰生産設備解消に向けた政策、原料炭の値上がりによる鉄鋼市況の底入れ、首都圏の建築需要が堅調、再開発案件やオリンピック関連投資が具体化、福島支店の開設、など。


・9311 アサガミ
総合物流と印刷の双柱。婚礼案内状・年賀状印刷大手。読売、東京新聞の印刷も。利益年末集中

実績は、売上高-1%の減収、経常利益+34%の増益でした。
今期予想は、売上高+2%の増収、経常利益-13%の減益です。

売上はほぼ横ばいで成長ありません。予想PER6倍。配当ありません。有利子負債が大きいです。


・8298 ファミリー
千葉県地盤の独立系輸入車ディーラー。VWなど11ブランドを販売。太陽光発電事業に参入

実績は、売上高+9%の減収、経常利益+6%の増益でした。
今期予想は、売上高+1%の増収、経常利益+1%の減益です。
セグメントは車両販売が8割以上となっています。

予想PER6.2倍(経常利益ベース5.9倍)。配当利回り2.3%。有利子負債が多いです。


・8085 ナラサキ
北海道が地盤。三菱電機代理店業務が柱。農業設備、燃料、建設資材、港湾作業、建機に多角化

実績は、売上高+5%の減収、経常利益-3%の増益でした。
今期予想は、売上高+12%の増収、経常利益+21%の減益です。
予想PER6倍。配当利回り3.3%。

売上はおおむね横ばいです。今期の経常利益率は2.3%と06年以降で最高の数字を予想しています。
事業が多角化しているのでわかりにくいです。会社の今期見通しは、「当社グループを取り巻く事業環境は、人手不足・資材高騰・燃料価格上昇などの不確実要素はあるものの、東京五輪、首都圏再開発、インフラ整備、合理化・省力化、災害復旧、北海道新幹線の札幌延伸など、大型プロジェクトや公共工事が予定され、総じて明るいものであると認識しています。」


・9077 名鉄運輸
トラック輸送の中堅。名鉄グループ。

実績は、売上高+21%の増収、経常利益+22%の増益でした。信州名鉄運輸の吸収が寄与しています。
今期予想は、売上高横、経常利益-13%の減益です。
予想PER6倍。配当利回り1.2%。有利子負債が大きいです。




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