シンプルな機械的バリュー投資は効果がない

2017年06月11日

Facts about Formulaic Value Investing

・バリュープレミアムが初めて報告された1963-1981年の期間のバリュー効果は非常に強固だが、それ以外の期間ではバリュープレミアムは弱いか存在しない。

・1926-1962年の期間では、バリュー効果が十分にあるという証拠はない。

・1982-2015年のバリュープレミアムは、小型株に偏っており、大型株では有意ではない。

・2002-2015年に限ると小型株のバリュープレミアムも十分ではなくなっている。

・小型株のバリュープレミアムを分解すると割高株売りが利益の源泉になっている。これは流動性やコストの問題がある。



バリュー指標が過小評価された銘柄を発見できないのであればいったい何を見つけているのか?

PBR、実績PER、予想PERを使って作成した3分割ポートフォリオの1年後の各指標を見ると、どの指標の数値も平均へ回帰している。
例えば、割安群のB/P(PBRの逆数)1.27は1年後に1.18に落ちる一方で、普通群と割高群のB/Pは上昇している。PERや予想PERも同じく平均回帰によって1年後に割安群と割高群の指標の差は縮まっている。


※2002年~2014年のラッセル3000銘柄が対象とのこと。

しかし、この平均回帰の原因を株価の変化とファンダメンタルの変化に分けると、平均回帰のほとんどはファンダメンタルの変化(PBRであれば純資産、PERであれば1株当たり利益の変化)によってもたらされている。


※2002年~2014年のラッセル3000銘柄が対象とのこと。

結論は、シンプルなバリュー指標は過小評価された会社ではなく一時的に膨らんだ会計数字や予想利益の会社を拾い上げてしまう。

このバリュートラップを避けるのには、モメンタムやクオリティや収益性といった指標を組み合わせることが役に立つ。




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