FEDモデルでは将来のリターンを予測できない

2017年05月30日

(FIGHT) THE FED MODEL

Cliff Asness の Fight the Fed Model という論文を Alpha architect が要約した記事です。

FEDモデルは株式利回り(PERの逆数)を10年国債の金利と比較したもので、株式の割安・割高を測るのに使われている。もし金利が低ければPERは高くなるため、投資家は高リターンを期待できるのではないか、といった感じ。

しかし、Assness によるとPERと金利を比べるのは単純に間違っているとのこと。

株式益回りと金利をグラフにすると確かに両者は同じように動いている。



しかし、10年国債の金利を基準にS&P500のリターンを見たとき、金利が最も低いときそこを起点とした過去10年のリターンは最高になるが、将来10年のリターンは最低になる。



※1965-2011年の10年国債の金利の月末値を並べて5分する、1は金利が最も低い20%、5は金利が最も高い20%。黒棒はその時点から過去10年の実質リターン、白棒が将来10年の実質リターン。

また、株式益回り、10年国債金利、FEDモデル(株式益回り-10年国債金利)とその地点から将来10年の実質リターンを回帰分析したところ、株式益回りはFEDモデルよりも実質リターンを良く予想できた。一方で、FEDモデルは10年国債金利と同じく有効ではなかった(insignificant)。

FEDモデルは現在の株価やPERの状況を説明できるかもしれないが、将来のリターンについてはほとんど何も予想できない。




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