CAPEレシオが高い理由

2017年09月01日

CAPEレシオが割高に見える理由を説明している記事を2つ読みました。1つはマクロの経済環境からの説明、もうひとつは会計基準の変更などによる説明でどちらも説得力があるように思えました。たぶんこれらの要因が組み合わさった結果として現在のCAPEの数字になっているのかなと思います。


〇 Why Are Stock Market Prices So High?

企業の利益率、インフレ率、GDP成長率のボラティリティ(成長率そのものではない)の3つの指標によってCAPEの数字をよく説明できる(相関係数0.81)そうです。
さらにリセッションのオンオフと10年国債金利を加えることでモデルとの相関が0.9にまで上がるとのことです。



著者によると企業の利益率とインフレ率が最も重要な要素になります。
利益率については平均回帰する性質があるにもかかわらず投資家は常に高い数値を好むとのこと(利益率が高いほどCAPEも高くなる)。
インフレは低すぎない限りは安定的で低い方が良いそうです。CAPEとインフレ率の関係については他の場所でも解説されているのをみます。

著者の結論は、マーケットの大きな下落には大幅な利益率の悪化かインフレ率の上昇、もしくはそれらのコンビネーションが必要になるだろうとものです。


〇 Swedroe: Wait & You’ll Likely Miss Out

会計基準の変更などの点を調整するとCAPEは異常に高いというわけではないという話です。

・昔に比べるとFEDによる経済ボラティリティは低下しているし、SECによる投資家保護もある。

・アメリカが豊かになり資本が乏しくなくなった。他の条件が同じであれば豊富な資本は割安な価格と高バリュエーションをもたらす。

・2001年の会計変更によってのれんや無形資産の償却が必要なくなった。これはCAPEレシオを4ポイント押し下げる。

・配当性向の低下。内部留保が大きくなれば理論的には成長率が高まる。

・流動性の向上やETFの普及などによるコストの低下。

・CAPE10には08~09年の金融危機の数字が含まれている。CAPE10は30倍という数字だがCAPE8で計算すると27倍になる。





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