日本株の規模・割安株効果

2015年10月30日

ラッセル野村スタイルインデックスのほかに日興株式スタイルインデックスのデータも取得できることを知ったので、それらをグラフにして日本株の規模効果と割安株効果をチェックしてみます。

まずは規模別のリターンです。日興株式インデックスには1980年1月からのマイクロキャップのデータも掲載されているのでそれをグラフにしてみます。
スタイルは時価総額で区分されており、超大型が上位70%、中型が上位70%~85%、小型ノン・マイクロが下位2%~15%、マイクロが下位0%~2%、とのことです。
1980年1月~2015年9月までの期間ではマイクロキャップが他の3つを圧倒的に引き離しています。



こちらは2000年1月からのグラフです。規模の小さい順にきれいにリターンが増加しています。



ラッセル野村も見てみます。こちらの指数は、Topが時価総額の上位50%、Midが中位35%、Smallが下位15%とのことです。マイクロキャップのデータは2000年以降しかありません。



日興を見ても野村を見ても2000年以降では小型株が優勢となっていますが、1980年~2000年の期間では小型株効果は見られません。ただし、その期間でもマイクロキャップはそれなりに強いようです。

次に割安株効果です。
下のグラフはラッセル野村のトータルマーケットとバリュー/グロース指数ですが、バリューがグロースを大きく上回っているのがわかります。1980年~2014年の年率換算リターンは、トータルマーケット4.6%、バリュー7.0%、グロース2.0%です。
同期間の小型株のリターンは年5.3%なので、通期ではバリュー効果の方が規模効果よりも大きいことになります。



規模&割安株効果も見てみます。
マーケットを上回っているのが小型バリューと大型バリュー、下回っているのが小型グロースと大型グロースとなっています。
小型バリューは通期では大型バリューを上回っていますが、途中の経過を見ると大型バリューが優勢の時期もあるため、バリュー株の中で小型株効果があるかはこの期間でははっきりしません。



2000年以降の成績です。マイクロキャップのデータが追加されているので、小型株を小型株コア(マイクロを含まない)とマイクロに分ます。マイクロは時価総額の下位5%とのことです。



2000年以降は大型バリューの成績がいまひとつでマーケットの平均程度にとどまっています。一方で小型バリューは非常に強く、年率換算リターン(2000~2014年)はマーケット0.7%に対して、小型コアバリュー7.4%、マイクロバリュー8.1%と大幅にアウトパフォームしています。
ちなみにこの時期の年率リターンは、バリュー3.9%、スモールコア4.7%、マイクロ5.9%でした。2000年以降は小型株効果の方がバリュー効果よりも強く出ています。

そんなわけでまとめてみると、
・1980年からの通期ではバリュー株が強い。
・通期では小型株の優位は小さいが、2000年以降の期間では非常に強い。
・2000年以降はバリュー株効果と小型株効果の両方が出ているため、小型バリュー株のリターンが非常に良かった。

2000年以降にバリュー系の個人投資家が比較的簡単に市場を上回る成績を出せているのは、この時期に小型バリュー株が非常に好調だったのが大きな理由としてあるのかなと思います。
ただ、小型株効果はアメリカでも80年代90年代に効果を失っておりあまり一貫したアノマリーとは言えないようなので、今後もこのように個人投資家にとって良い環境が続くかは不明なところです。




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