MSCIインデックスのセクター構成比

2015年11月30日

各国のMSCIインデックスのセクター構成比を調べました。10月末時点の数字です。
対象は主にスタンダード指数(大型+中型)で、これは対象地域・国の時価総額の85%をカバーする指数のようです。

○ 世界、先進国、新興国地域

先進国と新興国はよく分散されており極端な偏りはありません。新興国の金融が若干高いかなという程度です。フロンティアは上位10銘柄で全体の34%を占めており、セクターも金融に片寄っています。

国別の構成は、全世界と先進国ではアメリカの比率が高く、それぞれ53%・59%を占めています。
新興国は中国(24%)、韓国、台湾、インド、南アフリカと続きます。韓国や台湾を新興国に入れるのには違和感がありますね。
フロンティアはクウェート(21%)、ナイジェリア、アルゼンチン、パキスタン、モロッコという順になっています。

全世界   先進国   新興国   新興国小型株フロンティア
銘柄数2,4761,6428341,867122
上位10銘柄8.83%9.77%19.37%3.06%33.96%
金融21.34%20.56%28.72%18.67%53.19%
IT14.54%14.12%18.54%15.69%-
一般消費財13.06%13.44%9.50%17.58%0.39%
ヘルスケア12.12%13.10%2.88%8.04%3.12%
一般産業10.38%10.70%7.37%15.82%2.94%
生活必需品10.09%10.26%8.48%8.11%8.22%
エネルギー6.80%6.71%7.66%1.45%10.42%
素材4.77%4.59%6.50%10.77%6.99%
通信3.73%3.38%7.06%0.77%13.53%
公益3.16%3.14%3.28%3.09%1.19%



○ 先進国

アメリカはITの比率が高い、日本は一般消費財と産業の割合が高い、ヨーロッパは生活必需品の割合が高くITが低いといった特徴はありますが、基本的に大きな偏りはありません。
ただし、イギリスやドイツといった欧州の単体国になると銘柄数が少なくなり、上位10銘柄の比率がかなり高くなっています。

アメリカ  日本    ヨーロッパ イギリス  ドイツ   
銘柄数63731644111254
上位10銘柄16.52%21.29%17.65%37.41%58.92%
金融16.21%19.42%22.62%23.05%18.72%
IT20.80%10.25%3.70%1.24%8.59%
一般消費財13.91%22.20%11.66%10.70%19.83%
ヘルスケア14.65%7.60%13.78%9.71%15.42%
一般産業9.62%18.84%11.02%6.58%12.30%
生活必需品9.48%7.40%14.74%18.82%3.86%
エネルギー7.09%0.83%6.76%13.34%-
素材3.01%5.53%6.75%6.05%13.30%
通信2.40%5.26%5.02%6.08%5.54%
公益2.82%2.66%3.96%4.43%2.45%



○ BRICs

MSCI中国は、H株・B株・レッドチップ・P株から構成されているとのことです。外国人が買える銘柄群ということでしょうか。傾向としてはH株と同じく上位銘柄の比率が大きく金融に片寄っています。
A株は採用銘柄数も多く、セクターも分散されています。一般産業(Industrial)の比率が大きいなど中国のイメージと近い気がします。
実績PERはA株17.5倍、H株7.7倍です。H株の低PERは金融セクター偏重が理由なのでしょう。

ブラジルは思っていたよりも偏りが小さいです。エネルギーと素材はそれぞれ10~12%ほどです。一方で生活必需品が2割を超えています。

インドもバランスがいいです。ITとヘルスケアが上位に入っており投資家受けしそうな感じです。ただし、PERも23倍(実績)とBRICsのなかでは最も高いです。

ロシアはセクターの偏りがひどくエネルギーが58%を占めています。実績PERは7.57倍ですが、ここまでバランスが悪いと額面通り受け取ることができませんね。

中国   A株   H株   ブラジル インド  ロシア  
銘柄数14358474667121
上位10銘柄50.89%16.01%67.08%53.68%51.66%81.99%
金融41.42%31.84%66.69%32.36%16.77%17.23%
IT13.90%8.64%0.41%4.42%21.82%-
一般消費財4.72%10.97%3.07%5.56%8.51%-
ヘルスケア2.33%7.19%2.06%0.77%13.58%-
一般産業8.87%20.48%9.19%5.37%6.39%-
生活必需品3.67%5.08%0.39%21.14%11.20%9.01%
エネルギー8.10%2.45%10.02%10.69%9.94%58.15%
素材1.70%8.64%2.80%11.78%5.72%9.24%
通信10.84%0.83%1.85%2.86%4.22%5.46%
公益4.45%3.87%3.13%5.06%1.79%0.89%


BRICs諸国は小型株ETFも買えるのでそちらもチェックします。ブラジル、インド、ロシアはマーケットベクトル小型株インデックス、中国はマーケットベクトル中国AMC中小企業・創業板です。

中国は金融の割合が6%と非常に低い珍しい指数ですがPERは40倍と非常に高いです。

ブラジルはMSCIブラジルと比べてエネルギー・素材・金融・生活必需品が減って、消費財・産業の比率が上がっています。素材関係を避けたい投資家には良さそうです。PERも10.57倍と低いです。ただしチャートを見ると値動の変動が激しいです。

インド。ITが減って金融や産業・消費財が大きくなってます。PER14.55倍とMSCIインドよりも低めです。

ロシアはエネルギーの比率が12%まで劇的に減ります。素材や公益の比率が高めですが、それなりにバランスが良い感じになってます。PERも8倍台と依然として低いです。ただし構成銘柄数は29と少ないです。

中国   ブラジル インド  ロシア  
銘柄数1016713529
上位10銘柄26.9%35.5%21.8%61.3%
金融5.7%17.5%28.3%16.3%
IT31.9%1.5%9.7%3.4%
一般消費財16.3%26.3%16.8%14.0%
ヘルスケア13.3%5.1%5.3%1.6%
一般産業15.9%15.7%20.7%11.3%
生活必需品4.3%12.1%4.6%1.9%
エネルギー0.7%3.5%0.3%11.8%
素材8.7%8.0%9.3%22.9%
通信-0.6%1.0%-
公益0.7%9.6%4.0%16.4%





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