国際収支についてのメモ

2010年08月18日

■ 国際収支

経常収支、資本収支、外貨準備の増減、から構成される。


○ 経常収支

貿易収支、サービス収支、所得収支、経常移転収支、から構成される。

・貿易収支・・・自動車などの財貨の取引

・サービス収支・・・旅行・輸送などのサービス取引

・所得収支・・・対外金融債権・債務の利子・配当金

・経常移転収支・・・国際機関への分担金や贈与・寄付等



○ 資本収支

資本収支は、居住者にとって資産となる取引を計上する「資産」と居住者にとって負債となる取引を計上する「負債」に分けて発表されている。
例えば、資産サイドの直接投資-26052は、海外子会社の設立や増資等居住者による対外直接投資が26052億円行われたことを示す。負債サイドの直接投資14002は、海外投資家から日本に14002億円の直接投資が行われたことを示す。

資本収支は、投資収支とその他資本収支にわけられる。

・投資収支・・・居住者と非居住者の間の金融債権・債務の移動に関する取引。「直接投資」「証券投資」「その他投資」の3項目ある。



○ 外貨準備増減

通常は介入がなければ大きく動かない。



○ 経常収支と資本収支の関係

経常収支+資本収支+外貨準備増減+誤差脱漏=0

経常収支=資本収支+外貨準備増減 (誤差脱漏を除く)

経常収支と資本収支は表裏の関係にある。
経常収支が黒字であれば、それと同額の資本が海外に流出するか、外貨準備が増加する。



■ 国民経済計算との関係

① GDPの純輸出は、国際収支の貿易・サービス収支にあたる。

GDP=消費+投資+政府支出+純輸出

GDP=内需(消費+投資+政府支出)+外需 (純輸出)

GDP=内需+「貿易・サービス収支」


② GNPはGDPに所得収支を加えた数字。

GNP=GDP+「所得収支」

GNP=内需+「貿易・サービス収支」+「所得収支」


③ GNPに経常移転収支を加えると総国民可処分所得となる。

総国民化処分所得=GNP+「経常移転収支」

総国民化処分所得=内需+「貿易・サービス収支」+「所得収支」+「経常移転収支」

総国民化処分所得=内需+「経常収支」

メガバンク 2010年決算

2010年06月17日

メガバンク3社の数字を更新した。


■ 収益

経常利益はピークまでまだ遠い。




業務純益・与信関係費用・株式関係損益の推移。
株式の損失がなくなったことが回復の一番の要因のようだ。三井住友とみずほは与信関係費用も大きく減少した。業務純益では、みずほの回復が遅れている。









■ 財務

増資効果もあり、Tire1比率は大きく改善。繰延税金資産は大幅減少。リスク管理債権と引当率は良い数字をキープしている。









問題のコアTire1比率だが、三菱UFJは8.2%、三井住友は7.7%と発表している。両社のコアTier1の定義は、Tier1-(優先株式+優先出資証券) 。

みずほは本源的自己資本比率を5.6%と発表している。ただし、この自己資本比率では強制転換型の優先株5000億円を差し引いていない。三菱UFJと三井住友の基準のTire1比率を計算すると4.7%程度となる。ちなみに増資で調達する8000億円を加えると比率は6.1%程度に改善する。



■ 優先株

みずほの発行する第11種優先株の残りは約5000億円まで減った (45%取得済み)。株価160円で計算すると希薄化は20%程度となる。

強制転換型の第11種優先株についてもう少し詳しい内容。

・普通株への転換の期間は08年7月1日~16年6月30日までで16年7月1日になると一斉転換される。

・毎年7月1日が転換価格の修正日。時価が転換価格を下回っていた場合には時価に修正される。(時価とは修正日に先立つ45日取引日目に始まる30取引日の終値の平均値とのこと)

・転換価格は当初転換価格の60%または5万円のいずれか高い金額が下限となる。(この話はこちらのページに書いてあった。有報では見つけられなかったが、今年の転換価格は去年の転換価格の60%になっているので正しい情報だと思う。)

・優先株が普通株に転換される場合、増加する普通株の数は発行価格1000円÷転換価格となる。転換価格500円であれば優先株1株につき普通株2株、転換価格が200円まで下がれば優先株1株につき普通株5株となる。つまり株価が下がるほど希薄化の影響が強くなる。



■ バリュエーション

景気が回復した場合のバリュエーションの予想。

業務純益/貸出金は04~07年の平均値を、与信関係費用は07年の数字を(ほぼ最低の費用)、その他の損益と株式関係損益はゼロ、税率は40%として計算。



これ以外に、三菱UFJによるモルガン・スタンレーへの9000億円の投資、三井住友による日興コーディアル証券と日興シティグループ証券の買収、増資による資金調達があったので利益の上乗せはあると思う。

現在の時価総額は、三菱UFJが6兆円、三井住友3.8兆円、みずほ2.4兆円となっている。
これを基準にしてPERを見積もると、だいたい5~7倍くらいになる。評価としては三井住友が低いのではないかと思う。みずほは増資と優先株転換による希薄化の影響を考えるとそれほど割安感はない気がする。

米国個人消費関係の統計

2010年01月26日

小売売上高、自動車販売台数、ミシガン大学消費者信頼感、といった統計がどれくらい個人消費の動きと連動しているのかを見てみた。


・実質個人消費支出 (Real Personal Consumption Expenditures)

GDPは四半期ごとにしか発表されない。
月次で発表される実質個人消費支出の3か月平均の前年比を実質GDPの個人消費前年比と比較すると完全に一致する。2つは同じ統計のようなので、以下、この実質個人消費支出と各指標との関連を見てみる。





・小売売上高 (Retail Sales)

実質消費支出が発表されるのは翌月の20日過ぎとやや遅い。
毎月第2週に発表される小売売上高と実質個人消費支出との比較。かなり一致しているように見える。





・自動車販売台数 (Light Weight Vehicle Sales)

こちらは耐久消費財だけあって振れ幅が大きい。
小売売上高の方が個人消費との関連は深そうだが、値段の張る消費であるため住宅販売と同じく景気の先行指標として機能するのではないかと思う。





・ミシガン大学消費者信頼感指数 (University of Michigan Consumer Sentiment Index)

ミシガン大学によるアンケート調査。翌月の第2または第3金曜日に発表とのこと。
あまりあてにならない統計なのではと思っていたが、ばらつきはあってもあるていど参考になりそうだ。





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